NY支店長はちと痩せている。
良く人からスリムになる秘訣をおせーてくれーと尋ねられるのだが、はっきり言って秘訣などないのである。
産まれてこのかたずーっとこの体型のNY支店長は、自分がなぜお痩せさんなんだかさっぱりわからない。
朝昼晩&おやつにデザートと、毎日よく食べる。
てくてく歩く以外には、特に運動もしない。
しかし、痩せている。
はっきり言って、世の女性から恨まれる体質をしているのである。
いったいその秘密はどこにあるのか?
NY支店長が考えついたのはただひとつ。
腹の中に虫が住み着いているにちがいないということだ!
そう、あれは忘れもしない、NY支店長がまだ小学校1年生だった頃のことだ。学校から検査のためとキュートなキューピーちゃんの絵がプリントされた紫色のフィルム入り紙袋を渡されたのである。
ご存知ギョウ虫検査でござる!
そして見事にNY支店長は大当りしたのだじょーっ!
現在NY支店長の腹の中にいる虫が、その何代目かの跡取りかどうかはわからない。
ひょっとしたら、マリア・カラスが痩せる為に寄生させたという別の種族の虫くんかもしれない。
その実体はわからないのだが、何かがNY支店長の腹の中に居座っており、そいつがNY支店長がパクパク食べたものの栄養を全部吸収してしまって、NY支店長にはおこぼれしか回って来ないに違いないのだ。
だからNY支店長はあまり太らないに決まっているのである。
さあ、痩せたいちみ達!
是非とも腹で虫を飼いたまえー!
※ この物語はフィクションであり、実在の人物や虫、胃袋、腸とは一切関係がありません。